2014年から始まったNISA、2024年1月より制度が大きく変わり、より利用しやすくなったことから多くの人が投資に踏み出しているようです。
金融庁が公表している「NISA口座の利用状況調査」の結果によると、2024年3月末時点のNISA口座数は約2322万口座となっており、統計局公表の2024年4月1日時点の日本の人口約1億2378万人に対し、約18%となっています。NISA口座は1人1口座とされていますので、だいたい国民の5人にひとりはNISA口座を開設しているということになりますね。
皆さんの中にももう口座を持っていて、投資を始めたよ、という方もいらっしゃることでしょう。まだ口座持っていない、周りで投資を始めた人が増えてきて焦っているという方もいらっしゃるかもしれません。人生100年時代ともいわれる現代、これからでもまだまだ遅くないですよ!
今回はそんなあなたに投資を始める前に最低限理解していただきたいことをまとめていきます。
やるもやらぬも自分次第
大前提として、投資は自己責任です!くろめさんのブログを読んで投資したら元本割れして損失を被ったといわれても、その損失を補填することはできません。私が責任を取りますから投資しましょう、という勧誘こそ怪しいですよね。
銀行預金にもリスクがあることを理解し、将来知らなかったと後悔することのないようにご自身で向き合ってみてください。もちろん投資なんかしなきゃよかったという後悔もありえます。それこそが「不確実性=リスク」です。一時的にでも絶対に資産を目減りさせたくない、考えただけで夜も眠れないというような人は心の健康を保つために投資はしない方がいいと思います。自分は節約で対応していくんだ、という生き方もそれはそれで選択肢のひとつです。
株式投資の基本
資産運用、投資にはさまざまな手法がありますが、今回は株式投資や投資信託を中心に考えていきます。結論として、投資初心者には、投資におけるリスクを低減するための「長期・分散・積立」を実現できる「積立投資信託」がおすすめであり、「積立投資信託」を効率よく行えるのがNISAという制度なのです。
NISAについても別途、記事にまとめる予定ですが、NISAという金融商品があるわけではなく、主に資産運用の利益にかかる税金が非課税扱いになりますよ、というものです。というわけで、まずは株式投資にかかる税金の概要を理解していきましょう。
投資の利益は大きくふたつあります。「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」です。
「インカムゲイン」は、資産を保有していることで得られる収入です。いわゆる配当金が該当します。そのほか、預貯金の利子や債券の利子、投資信託の場合は分配金と呼ばれます。上場株式の配当金の場合、20.315%の税金がかかります。
一方「キャピタルゲイン」は、株式や債券、投資信託などを売却することによって得られる売買差益(譲渡益)を指します。金融商品を購入価格よりも高く売却することができれば、その差額がキャピタルゲイン、逆に購入価格を下回って売却した場合には、キャピタルロス(損失)が発生します。上場株式の譲渡益についても、20.315%の税金がかかります。
これらがずっと非課税扱いになるという制度がNISAなのです。
NISA口座では、資産を保有していることで得られる利益「インカムゲイン」と購入時よりも高く売却することができた際の譲渡益「キャピタルゲイン」が非課税扱いになる!